会長挨拶

健康長寿に向けた足がかり
~Healthy Steps, Happy Life~

 この度、第8回日本フットケア・足病医学会九州・沖縄地方会学術集会の会長を仰せつかり、とても光栄に感じていますとともに、これをご承認下さいました会員の皆さま方に心より感謝申しあげます。

 フットケア・足病診療においては、院内での、そして地域での多職種連携とチーム医療は欠かせません。この学会には、様々な診療科の医師だけでなく、各種認定看護師を含めた多くの看護師、理学療法士、作業療法士、義肢装具士、臨床工学技士、介護福祉士などなど、実に多くの職種の方々が所属して下さっています。会員それぞれにご自分の専門とする分野・得意とする分野で力を発揮し、職種を超えてお互いに協力し合い、時にともに悩みながら日々の診療にあたっておられることと思います。救肢と歩行機能維持をひとえに願い、目の前の患者、そして足に心血を注ぐそのお姿はとても高貴であり素晴らしいです。

 その一方で、こちらはできうる限りの時間と手間と労力をかけているにも関わらず、患者側のコンプライアンスが悪いと心身は何倍にも疲れますし、時に心が折れそうになります。もちろん目の前の不健康な足に対するケアと治療は待ったなしの最優先事項ですが、突き詰めていけば、もっと早い段階からの足の健康維持と足病の発病予防が重要なのではないかと感じているところです。また、われわれ自身の足が健康であり活力が漲っていてこそ、他者に患者にやさしくできて、目の前の不健康な足に向き合えるのではないでしょうか。

 足病から回復させて得る「足」も大事ですが、もっと前段階で健康な「足」を手に入れて、人生の最後のその日まで自分の足で歩くことができる。そして三途の川も歩いて渡る。そのような思いを込めて、今回のテーマは

健康長寿に向けた足がかり
~Healthy Steps, Happy Life~

とさせて頂きました。フットケア・足病治療に加えて、足の健康にも視点をおいてプログラムを組んでみました。

 昨今の諸費用高騰とますます低調となる企業協賛が理由で、会場を博多・天神の街中ではなく、福岡大学キャンパス内とさせて頂いたこと、誠に申し訳ございません。いくぶんの経費削減となったところは、その分、ホスピタリティーを充実させて皆さまをお迎えいたしますので、少しでも多くの皆さまが会場である福岡大学まで足を運んでくださることを願って止みません。どうぞよろしくお願い致します。